ブランドイメージランキングは重要?効果的な使い方から重要性をご紹介
ブランドイメージランキングの重要さをご存じでしょうか。
この記事では、ブランドイメージの重要性から調査方法、国内最大のブランドイメージランキングをご紹介します。
ブランドイメージを良くすることで、競合より高い金額で提供しても長期的なユーザーを獲得可能です。
また、ランキングで業界における立ち位置を確認することで、効果的なマーケティング施策を検討できます。
最後までご覧いただくと費用対効果の高いマーケティング施策が打てるようになりますので、ぜひご覧ください。
ブランドイメージ調査の重要性
まずはブランドイメージとはなにか、その重要性を確認しましょう。
ブランドイメージとは
ブランドイメージとはマーケティング用語の1つです。
市場が抱く商品やブランドに対するイメージを指します。
また、ブランドが消費者に対してハッスルイメージを指す場合もあるので注意が必要です。
似た言葉にブランディングがあるので注意
ブランディングとは商品やブランドに対して市場がプラスのイメージを持つために行う活動です。
ブランドイメージ向上のために行う活動を指すのでご注意ください。
ブランドイメージを向上させるメリット
ブランドイメージを向上させるメリットは大きく分けて4つあります。
- 長期的な利益を見込める
- 優秀な人材を確保しやすくなる
- 競合他社との差別化につながる
- 利益率の向上が見込める
順番にご紹介します。
長期的な利益が見込める
良いブランドイメージを確立することで、継続的に購入してもらえる可能性が上がり、長期的な利益が見込めます。
例えばスターバックスは「第3の居場所」を売ることをコンセプトとしています。
その結果、居心地が良いというブランドイメージを獲得しました。
優秀な人材を確保しやすくなる
ブランドイメージが向上すると、この企業で働きたいと考える人が増えます。
多くの人材から選べるため、優秀な人材を確保しやすいです。
ブランドイメージの向上は採用面のブランディングにもつながります。
競合他社との差別化につながる
市場内での差別化は非常に大切です。
ブランドイメージの向上は他社のサービスや商品との差別化になります。
多くの利用者はスターバックスに居心地が良いというブランドイメージを持つため、初見の店舗にも入りやすいです。
利益率の向上が見込める
ブランドイメージが向上すると、競合他社より値段が高くても自然と選ばれます。
先ほど例に紹介したスターバックスが良い例です。
他のカフェより高い金額のコーヒーを提供していますが、居心地の良さが浸透しているため、継続して利用者を獲得しています。
ブランドイメージ調査について
ブランドイメージ調査の必要性
ブランドイメージは企業側と市場で一致していない場合があります。
ブランドイメージの背離を知るためにはブランドイメージ調査を行いましょう。
ブランドイメージ調査方法は複数あり、特に利用されるのが「ギャップ分析」と「コレスポンデンス分析」です。
ギャップ分析
ギャップ分析とはブランドイメージのスコアを競合他社と比較し、可視化する分析方法です。
業界全体との比較、競合他社と比較することで、自社のブランドイメージの位置付けや特徴を調査します。
コレスポンデンス分析
コレスポンデンス分析とは二次元上の回答パターンが似ているものを近くに、似ていないものを遠くにプロットすることで、各ブランドがどの位置を占めているのかを俯瞰的に可視化する分析方法です。
市場にどのようなイメージを抱かれているのか、自社ブランドと競合他社ブランドの競合出店指標が分かります。
コレスポンデンス統計を行う場合はExcel統計など専用ソフトが必要になりますのでご注意ください。
ブランドイメージ調査のポイント
ブランドイメージ調査を行う場合は対象者の選定が重要です。
絞り込みが甘いと、有識者でない回答が混ざり有益な回答が得られず、絞りすぎると偏ったデータとなります。
また、アンケートで調査する場合は、イメージキーワードを複数提示しましょう。
提示したキーワードから該当するものを選んでもらう方式が一般的です。
イメージキーワードは以下の3点を意識して選定しましょう
- 自社が望むイメージ
- 競合他社に抱かれるイメージ
- 市場ニーズが高いと想定されるイメージ
ブランド・ジャパンとは
ブランドイメージの重要性を確認したところで、ここからは国内最大のブランドイメージランキングであるブランド・ジャパンをご紹介します。
ブランド・ジャパンの特徴
まずはブランド・ジャパンの特徴を3つご紹介します。
大規模な調査のため、広報や経営企画、マーケティングに活用できる
ブランド・ジャパンは1,500以上のブランドに対するイメージを5万人以上の一般生活者、ビジネスパーソンから調査します。
そのため、競合他社との比較や、自社ブランドの特徴や弱点を客観的な視点で分析可能です。
客観性の高い評価を行うために、委員会体制をとっている
ブランド・ジャパンは客観的な調査や集計を行うために、ブランド理論やマーケティング分析の専門家を招いた調査委員会を設置しています。
調査委員会体制は第1回からとっているため、過去データも信頼性の高いデータです。
独自の手法の調査で、日本社会のブランド評価を可視化
ブランド想起調査、前年度上位ブランドから対象ブランドを選定
ブランド・ジャパンの調査対象ブランドは、前年度の上位ブランド+前年9月に行うブランド想起調査で決定します。
ブランド想起調査とは事前に定めた12分野について、好感を持たれているブランドを各分野5つまで回答してもらう調査です。
事前に定めている分野は以下の12分野です。
- 企業編(総合)
- 企業編(BtoB企業)
- 衣
- 食
- 住
- 健康・福祉
- 車
- 電機・IT
- 流通・運輸
- 金融・不動産
- 情報・教育
- 趣味・レジャー
1,500ブランドに対する各項目をYes/Noで直感的に調査
想起調査と前年度調査から決定した1,500ブランドに対して、本格的な調査を行います。
調査方法はYes/Noの2択を直感で選択してもらう方式です。
直感的な判断になるので、イメージを可視化できます 。
各スコアを分析後、調査報告書を発行
1,500ブランドの調査結果は各調査項目を基に作成された仮説で分析します。
仮説は毎年検証していますが、18年間変化しない精度のモデルです。
仮説分析後は、各調査項目のレーダーチャートで表し各ブランドのイメージの特徴を可視化します。
各ブランドの特徴を可視化したレーダーチャートは、施策検討に役立ちます。
予算に合わせて4つのバージョンがある
ブランド・ジャパンは予算に合わせて購入データを変更できます。
上位モデルには個別分析シートや競合分析シートなどが付属し、そのまま会議資料に利用可能です。
ブランド・ジャパンの調査目的
ブランドランキングは企業や一般生活者の頭の中にあるブランドイメージを可視化することを目的にしています。
国内で最も大規模に調査しているのが「ブランド・ジャパン」です。
ブランド・ジャパンは1,500を超える企業やサービス、商品を評価しています。
また、評価結果は「一般生活者編」「ビジネスパーソン編」に分かれているので、対象顧客に合わせてイメージを確認可能です。
ブランド・ジャパン2022の調査概要
ブランド・ジャパン2022の概要は以下の通りです。
調査方法
調査方法 | 一般消費者編 | ビジネス・パーソン編 |
---|---|---|
調査期間 | 2021年11月10日〜12月5日 | |
調査対象 | 一般生活者(18歳以上) | 有識者のビジネスパーソン(18歳以上) |
対象ブランド | 企業や商品、サービスブランド1,000ブランド ※1 | 企業ブランド500ブランド ※2 |
回答数 | 41,000 | 21,000 |
1組あたりの平均回答数 | 820サンプル | 420サンプル |
調査方法 | インターネットにて誰でも回答可能、日経BPコンサルティング協力者にメールで告知 | |
調査項目 | 親近性、利便性、卓越性、革新性の4指標からブランドの総合力を算出 | 先見性、人材力、信用力、親和力、活力の5指標からブランドの総合力を算出 ※今回からビジネスパーソン編のみSDGsの17ゴールに貢献している企業活動について、認知度調査を追加した |
調査機関 | 日経BPコンサルティング |
※1:1,000ブランドを20ブランド×50組に分割し、1回答者は1つの組にあるブランドにのみ回答
※2:500ブランドを10ブランド×50組に分割し、1回答者は1つの組にあるブランドにのみ回答
備考
日経BPコンサルティングはブランド・ジャパンで回収した回答を正確に分析するために、特別顧問を手配しています。
そのため、精度の高い調査結果を導けています。
ブランド・ジャパン2022のイメージランキング結果
ブランド・ジャパンの概要を確認したところで、ここからは実際のブランドイメージランキングの結果をご紹介します。
YouTubeは3年連続で首位
一般生活者編ランキングの1位はYouTubeとなりました。
YouTubeは3年連続の首位で、これは調査を開始した2001年から初の快挙です。
10〜20代の利用率は95%と非常に高く、アクティブユーザー数が最も多いは40代と広い世代に利用されています。
利用者増加の要因は、コロナ禍の在宅時間の増加やコンテンツの充実などです。
さらに、テレビ画面での視聴が容易になったのも増加要因として考えられます。
ブランド・ジャパン2022の調査では、「革新性」「利便性」の評価が高いです。
また、革新性ランキングでは1,000ブランドで1位を獲得しています。
これらの背景が総合力は90.8ポイント(偏差値)のスコアを獲得し、3年連続の偉業を達成した要因です。
※前年度は88.0ポイント
YouTubeに続きランクインしたのは「Google」「日清食品」「無印良品」「楽天市場」
YouTubeに続きTop5にランクインしたのは上位から順に「Google」「日清食品」「無印良品」「楽天市場」です。
Googleは昨年も2位ですので、順位を維持しています。
前年度から高い評価を獲得していましたが、2022年度の調査では親近性が向上しました。
日清食品
第3位の日清食品は国内企業としてはトップです。
前年度は6位でしたが、2021年にカップヌードル発売50周年を迎えたのが追い風となっています。
また、コロナ禍の影響で外食率が下がったのも大きな要因となりました。
無印良品
第4位は無印良品です。前年度も4位のため、順位を維持しています。
無印良品の確立したブランドイメージは「丁寧な暮らし」です。
ブランドイメージを確立したことで、無印良品の商品しか買わないという方も現れています。
また、コロナ禍で自宅での時間が伸びたのが、プラスの要因です。
楽天市場
第5位は楽天市場です。昨年は80位でしたので、大躍進しています。
総合力の伸び幅では1位を獲得しており、大手ECサイトのAmazonを抜きました。
※Amazonは7位
主な要因として、DX化による消費者を楽しませた点、ラクマなどのサービスでSDGsの追い風を得られた点が挙げられます。
ブランドイメージランキングから自社分析を
ご覧いただいた通り、ブランドイメージランキングを分析することで、業界の構造や自社の立ち位置・課題がわかります。
効率的なマーケティング施策やブランディングを行うためにも、ブランドイメージランキングを活用していきましょう!