ネットでの風評被害の事例とは?発生する背景や対策についても紹介
ネットでの風評被害の事例にどのようなものがあるかを知っていますか?
この記事では「ネットの風評被害の事例」について解説していきます。結論、ネットでの風評被害は規模が拡大しやすい傾向にあり、その分企業活動への影響も大きくなります。
ネットでの風評被害を検討する際、わかりづらい「ネットでの風評被害の事例」を調査した結果をまとめたので、ぜひ見ていただければと思います。
その他にも「風評被害が発生する原因」の説明や、「風評被害の影響」について説明していきたいと思いますので、ぜひこの記事を読んでネットでの風評被害について知っていただければ幸いです。
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ネットでの風評被害の事例
ここでは、ネットでの風評被害の実例をみていきます。実例をすることで、風評被害について理解が深められるでしょう。
まるか食品の事例
まるか食品の事例は、広島のまるか食品が同名の会社と間違われた風評被害です。今回被害を受けた広島のまるか食品は、広島県でイカフライを製造している会社です。
広島のまるか食品が風評被害を受けた頃、群馬県にある「まるか食品株式会社」が主力製品のぺヤング商品に虫が入っているという騒動が起きていました。まるか食品は、まるか食品株式会社と名前が間違えられて風評被害にあったといわれています。
大騒動になる前に、まるか食品株式会社はまるか食品株式会社と別会社であるとネットにお知らせ文を掲載しました。
ワクチン入りトマト流通プロジェクトの事例
ワクチン入りトマト流通プロジェクトは、2021年から春先から夏頃に広まった風評被害です。日本を代表する企業が、ワクチン入りのトマトを開発したとネットで話題になりました。当時は世界的なパンデミックが起きていて、ワクチンに反対的な意見を持つ人も少なくありません。
ネットでは、ワクチン入りのトマトが市場に出回る可能性を危惧した投稿で溢れました。名指しでワクチン入りのトマトを開発したと指摘された企業は、ワクチン入りトマト流通プロジェクトの存在や関与を否定しています。
世間の状況が騒動を大きくしたネットでの風評被害の一つです。
原子力発電所事故の事例
原子力発電所事故の風評被害は、東日本大震災に伴って行った福島第一原子力発電所の事故をきっかけに始まりました。放射性物質が漏れた原子力発電所事故を受けて、福島県産の農産物は国内外への出荷が制限されます。
その後福島県産の農産物は、
- コメの全量全袋検査
- 牛の全頭検査
などの厳しい検査を受けて問題ないことが証明されます。しかし風評被害から、信頼を回復するまでは時間が掛かりました。
厳しいモニタリング検査や国内外のPRを行い、少しずつ信頼を回復しているところです。
東日本大震災におけるコスモ石油の事例
東日本大震災におけるコスモ石油の風評被害は、首都圏でケータイメールを中心に広まりました。内容は、コスモ石油での火災がきっかけで体に良くない物質が発生するという事実無根のものです。
風評被害が起こった当時は、東日本大震災に関連して精油所が燃えているシーンが繰り返しメディアで報道されていました。
そのため、多くの人があり得そうな出来事と考えた様子です。ただしケータイメールは不幸の手紙のように多くの人に拡散するような内容だったので、デマだと分かった人もいました。次第に噂は消え、収束に向かいます。
アサリ産地偽装問題でのハマグリの不振の事例
アサリ産地偽装問題でのハマグリは、別の不祥事が原因で起こった事例です。当時外国産輸入アサリの産地が、日本のハマグリの産地と偽っていたことが発覚します。
その後本当に日本産のハマグリであるにもかかわらず、入札が中止になり、大量の返品が発生しました。
当時のハマグリは稼ぎ時で、大損失だったといわれています。また被害はハマグリだけでなく、同じ地域のシバエビにも影響が及びました。
アサリ産地偽装問題でのハマグリの不振は、全く自分達には非がない状態で行った風評被害の事例の一つです。
コロナ禍におけるコロナビールの事例
コロナビールとは、メキシコを代表するビールの銘柄です。1926年にコロナビールが誕生し、日本でもファンが少なくありませんでした。
コロナとはギリシャ語で王冠を意味する言葉で、コロナビールとコロナ禍とは関係がありません。しかしコロナ禍においてコロンビールは、大損失を受けました。
販売元は、2020年1月から2月に掛けて約310億円もの売上が失われたと説明しています。
その後もコロナ禍の風評被害によって、コロナビールの売上不振は大きく落ち込みました。良くないイメージのものと同じ名前というだけで怒った風評被害の事例です。
ウェンディーズの事例
ウェンディーズは、2005年にカルフォルニアで女性からメニューに人の指が入っていたと訴えられました。ウェンディーズは異物が混入しているのではいかという風評被害を受け、大きな損失を受けます。
損失額は、約250万ドルの経済損失ともいわれています。しかし良く調べてみると、女性が意図的に知人の指を混入したことが分かりました。
ウェンディーズの事例は、悪質なクレーマーに巻き込まれた結果起こった風評被害といえるでしょう。
ネットでの風評被害がもたらす影響
ネットでの風評被害がもたらす影響をみていきましょう。
ブランドイメージの毀損
一度ネットで風評被害が起これば、ブランドイメージが悪くなります。いつまでもネット上でくすぶり続ければ、長期間のダメージは避けられません。
ブランドイメージを再び復活させるには、時間がかかります。
ブランドイメージを回復するため、大規模なキャンペーンを実施するなど消費者の信頼を回復するような具体策を取らないといけません。対応が遅れるほどダメージは大きくなるので、早急な対策が必要です。
時間も費用も必要で、企業にとって大ダメージになります。
ブランドイメージの毀損に対する備えも必要でしょう。
売り上げの低迷
イメージが悪くなれば、売り上げも低迷します。風評被害を信じる消費者も一定数いることが多く、今日競合他社に顧客を奪われるケースも少なくありません。
事例によっては返品や在庫が残り、企業生命の危機を迎える場合もあるでしょう。
売り上げの低迷は、すぐに回復することは難しいものです。風評被害の解決に力を注ぐ、ブランドイメージの回復を図るなど、地道な対策が求められます。
風評被害を流した犯人が分かっている場合、相手方に損害賠償請求をして売り上げが下がった分をカバーする方法もあります。
ただし発信元を特定することが難しく、損害賠償請求ができないケースが大半です。下がった売り上げ分をどう埋め合わせするかよく考えないといけません。
株価の低迷
風評被害が起これば、株価は低迷します。株主が経営責任を追及してくる恐れもあり、取締役が辞任に追い込まれる例も少なくありません。
また株価が下がれば、銀行が貸し渋りをして資金繰りが悪化する恐れも高いものです。
新入社員や転職者からの人気もなくなります。社内の優秀な人材も流出する可能性もあるでしょう。株価低迷が長く続けば、投資家に株を買い占められる危険性があります。
突然現れた大株主の意向で経営陣の一新や大規模なリストラなど、会社の方向性が大きく変わることも少なくありません。株価の低迷は、会社の将来に大きな影響を与えます。
社会的信用の低下
社会的信用が下がれば、関係各所に悪影響を及ぼします。会社が継続できない事態まで追いつめられるケースも、少なくありません。
信用がないので、長年の取引先から取引の中断を申し入れられる可能性もあるでしょう。
会社を信用できないと考えた社員の辞職も続き、事業の継続自体が危ぶまれる恐れもあります。一度低下した社会的信用を取り戻すのは容易ではなく、また新たな風評被害の原因になるケースも多いものです。
企業や組織の変化を上手く内外にアピールして、地道に信用を取り戻していくしかありません。
採用活動への影響
風評被害が起こった会社は、採用活動に苦戦するケースが大半です。よくない噂のある会社には、新卒や中途採用を含めて人が集まってきません。既に内定した人材も、辞退が相次ぐケースもあります。
再度就活サイトに依頼しないと行けず、手間や費用が掛かることもあるでしょう。
優秀な人材が入らないことにより、競合他社との競争力を失う可能性が高まります。また会社で働いている人の仕事量が増え、退職が相次ぐといった悪循環も発生するかもしれません。人材不足を補おうと人材会社へ依頼すると、コストが掛かります。
風評被害で売り上げが低迷しているうえに費用が掛かるので、会社の経営が苦しくなることもあるでしょう。信頼回復できた後も一定の年代だけ社員が少なくなり、いびつな社員構成になることも考えられます。
バランスの悪い社員構成は、会社の風土や商品作りに影響することが少なくありません。長期的に会社に影響を及ぼす可能性も視野に入れた採用活動が求められます。
ネットでの風評被害が発生する背景とは?
ネットでの風評被害が発生する背景をみていきましょう。
掲示板やSNSにおける不特定多数の情報
風評被害は、掲示板やSNSにおける不特定多数の情報が元になることが少なくありません。名前や顔を伏せた状態の掲示板やSNSでは、好き勝手に情報が書き込まれる傾向があります。
根拠のない風評被害も大勢が書き込むことで、信じる人も増えていきます。
そして信じた人がさらに別のSNSに書き込み、広がっていくケースも少なくありません。初めの話から大きく尾ひれが付き、より悪い話になっていたというケースも多いものです。
さらに不特定多数は特定が難しく、特定しようとすると時間やコストが掛かります。
書き込みを止めさせることは困難で、時間の経過と共にさらに風評被害が広まっていきます。
マスコミの報道
マスコミは、強い影響力を持ったメディアです。特にテレビでは、報道される内容は真実だと信じ切っている視聴者が少なくありません。
そんなマスコミで風評被害が繰り返し報道されると、消費者はネガティブな印象をその会社やブランドに抱くようになります。
マスコミが独自の解釈を添えて報道するケースも多く、誤った印象や過剰な表現がテレビで何度も流れてしまうことも少なくありません。その結果、その会社の商品やブランドは買わないという消費者の行動に繋がります。
特にテレビをよく見ている世代をターゲットにしている商品の場合は、大幅に売り上げが減少してしまうかもしれません。
被害を抑えるためには、マスコミ対策も検討しないといけないでしょう。
一部を切り抜いた情報の拡散
ネット上では、情報を一部切り抜いて拡散されるケースも少なくありません。全ての情報を見れば問題のない内容も、一部分だけ注目されて風評被害になる恐れがあります。
特に映像の一部を切り抜いて拡散されたデマ情報を信じてしまう人が多いものです。
一度拡散された情報は、容易には消えません。一次ソースの確認が呼びかけられていますが、全ての消費者が一次ソースを確認するとは考えにくいものです。
対策方法は難しいですが、SNS上での悪意ある情報の拡散には敏感になる必要があるでしょう。
ネットでの風評被害を解決するには?
ネットでの風評被害を解決する方法をみていきましょう。
逆SEO対策会社に相談する
逆SEO対策会社とは、検索結果の上位に乗らないようにするノウハウや知識を持っている会社のことです。
具体的には
- 通常であればSEO上位を狙うところをあえて2ページ目以降に乗るようにする
- ネガティブなキーワードを検索時に表示させない
- マイナスイメージ投稿を監視し対処する
などの解決策を講じます。
SEOに詳しくなく自分達では解決できそうにない場合は、早急に逆SEO対策会社に相談することをおすすめします。
弁護士事務所に相談する
弁護士事務所は、法的な側面から風評被害の対策が可能です。
具体的にお願いできることは、
- 悪意ある投稿の削除を依頼してもらう
- 投稿者を特定してもらう
- 損害賠償請求をしてらもう
などが挙げられます。
名誉棄損にあたる投稿の削除に強い弁護士事務所を探して、相談してみるといいでしょう。
検索エンジン・SNSの運営元に削除依頼を行う
自分達で検索エンジン・SNSの運営元に削除依頼を行う方法もあります。コンテンツの管理者が分かっていれば、問い合わせて削除を依頼しましょう。
運営元によっては、迅速に投稿を削除してくれます。
ただし数が多かったり、複数の検索エンジンやSNSに問い合わせたりするのは会社の負担になる可能性があります。知識のある人が少ない場合は、逆SEO対策会社や弁護士事務所に相談した方が無難です。
ネットでの風評被害の事例を知ろう
この記事の結論をまとめると
- 風評被害には数多くの事例がある
- ネットの風評被害は売り上げの減少や会社の存続に大きな影響を与える
- SNSでの書き込みやマスコミの報道が風評被害を発生させやすい
- 逆SEO対策会社や弁護士事務所に相談することがおすすめ
ネットでの風評被害はいつどの会社に発生しても、不思議ではありません。具体的な事例を知り、対策方法を予め考えておくことが大切です。
今回の記事を参考に、ネットでの風評被害について知識を深めてみてください。