Googleでの口コミは営業妨害になる?削除できる基準や業務妨害と認められる基準も紹介
Googleの口コミであっても業務妨害が成立することを知っていますか?
この記事では「Googleの口コミと業務妨害」について解説していきます。結論、Googleで口コミを記載した場合であっても事実でない場合は業務妨害になる可能性があります。
Google口コミを検討する際、わかりづらい「業務妨害」を調査した結果をまとめたので、ぜひ見ていただければと思います。
その他にも「削除できる口コミの基準」の説明や、「業務妨害の基準」について説明していきたいと思いますので、ぜひこの記事を読んでGoogle口コミでの業務妨害について知っていただければ幸いです。
また「逆SEO対策業者」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
Googleの口コミは削除できる?
どんなに悪いGoogle口コミがあったとしても、すぐに自分で削除することはできません。Googleへ削除依頼を申請しなければ消せないと覚えておきましょう。
明らかに事実と異なること、個人を誹謗中傷する内容であれば迷わずGoogleへ削除申請を行ってください。
しかし、申請したとしても必ず削除されるとは限らず、ポリシー違反していないと立証できなければなりません。口コミの削除はかんたんではないので、口コミへの返信を工夫するなど、悪い印象を取り除くことも重要です。
Googleの口コミを削除する3つの方法
Googleの口コミを削除する方法は、
- Googleマイビジネスから削除する方法
- Google検索から削除する方法
- Googleマップから削除する方法
の3つがあります。それぞれのやり方を紹介するので覚えておきましょう。
Googleマイビジネスから削除する方法
Googleマイビジネスへの登録が完了している場合、こちらから口コミの削除申請が可能です。
手順は以下になります。
- Googleマイビジネスにログイン
- 該当する店舗などを選ぶ
- ダッシュボードから口コミをクリック
- 削除申請を依頼したい口コミを選択し、「不適切な口コミ」をクリック
- 「口コミを報告する理由」の設問で該当する理由を選択し送信
削除申請できる選択肢を増やすためにもGoogleマイビジネスへの登録を済ませておくといいでしょう。
Google検索から削除する方法
Google検索からの削除は、Googleマイビジネスへの登録がなくても可能です。
手順は次の通りです。
- Google口コミで対象の口コミをクリック
- 口コミ右横のアクションから「口コミへのアクション」をクリック
- レビューを報告をクリック
- 「口コミを報告」の設問で該当するものを選択
誰でもGoogleへ口コミの削除申請をできる手順なので覚えておくといいでしょう。
Google マップから削除する方法
検索から削除と同様、Googleマップからもマイビジネスに登録していなくても削除申請できます。
手順は以下です。
- Googleマップで該当する店舗を検索
- 「Googleの口コミ」をクリック
- 該当する口コミをクリック
- 口コミ右横のアクションから「口コミへのアクション」をクリック
- レビューを報告をクリック
- 「口コミを報告」の設問で該当するものを選択
手軽にできる削除申請なので、店舗運営者は口コミ管理のためにもこれらの手順を確認しておきましょう。
Googleで口コミを削除できる基準とは?
Googleの口コミは何でもかんでも削除できるわけではなく、あくまでもGoogleのポリシーに違反しているものだけです。
Googleポリシーで禁止及び制限されているものは、
- ハラスメント
- ヘイトスピーチ
- 虚偽
- なりすまし
- 誤情報
- 不実表示
- 冒涜な表現
- 暴力
などが挙げられます。
上記に違反しているものであれば削除対象となりますが、それ以外は申請しても必ず削除されるとは限りません。自分にとって嫌な意見だからといって何でも削除を行うことはできないので注意しましょう。
スパムと虚偽のコンテンツ・関連のないコンテンツ
スパムや虚偽のコンテンツ、関連のないコンテンツもGoogleで禁止または制限されているものとなります。
- 危険なコンテンツ
- 不適切なコンテンツ・露骨な性的表現を含むコンテンツ
- なりすまし
- 利害に関する問題
- 制限されているコンテンツ
それぞれ詳しく見てみましょう。
危険なコンテンツ
危険なコンテンツとは、健康、安全、財産、動物、環境に対して危害を及ぼす可能性、または助長する行為が該当します。
有害または危険と見られる商品やサービス、行為に関して言及するものは危険なコンテンツと判断され、該当する口コミも削除対象です。
不適切なコンテンツ・露骨な性的表現を含むコンテンツ
Googleはお互いに尊重するべき場としており、グループや個人を攻撃するような表現は認められません。また、露骨な性的表現を含むものも禁止されているため、該当する口コミも削除対象となります。
なりすまし
他のユーザーに誤解を与える内容は不利益を被る人が出てくる可能性もあり、Googleの理念にも反していることから禁止されています。
他人やグループになりすました口コミは、本人たちではないのに攻撃するためと判断されるので、もし見つけた場合は削除申請を送るといいでしょう。
利害に関する問題
宣伝または勧誘を行うコンテンツも禁止されているので注意しましょう。自分の店を良いように書き、逆に競合店を悪く表現するようなことは禁じられています。
その他、SNSやランディングページへのリンクを含める行為も禁止されているので、どんなに自分たちの評判を上げたいからといって、自演することはやめましょう。
制限されているコンテンツ
特定の規制または各地域で規制の対象となっている商品やサービスは、ガイドラインを遵守しなければ投稿できません。これらにはアルコール、ギャンブル、タバコ、銃、健康器具や医療機器、規制されている医薬品、成人向けのサービス、金融サービスなどが含まれます。
営業妨害と認定されるには?
営業妨害と認定されるには、
- 虚偽の情報が流布されている
- 危険を加えた
- 不正なプログラム等でコンピューター業務を妨害
が認められなくてはなりません。それぞれを詳しく見てみましょう。
虚偽の情報が流布されている場合
明らかに虚偽の情報と認められ、その情報を流布している場合には営業妨害と認められます。
刑法233条には、「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」とあり、法的にも有罪認定されているからです。
ただし、本当に真実である口コミは問題ありませんので、事実を捻じ曲げてまで営業妨害ということはできません。あくまでも虚偽の情報であった場合に限定されます。
危険を加えた場合
脅迫や強要など危害を加えられる可能性があると判断される場合、営業妨害と認定されます。もちろん実際に危害を加えられた場合は、刑法などの他の法的根拠からも訴えることも可能です。
実際に危害を加えられていなくても、口コミから危険性や恐怖を感じられる場合は、脅迫・強要行為として口コミの削除に該当します。
不正なプログラム等でコンピューター業務を妨害した場合
業務妨害の対象が業務に使用するコンピューターに向けられた場合も営業妨害とみなされます。具体的にはデータやシステムプログラム削除、コンピューターウイルスによって不正なプログラム実行などの行為です。
近年ではSNSやオンラインゲームを活用した営業妨害事例もあり、Google口コミでリンクを貼って攻撃することがあるかもしれないので注意しましょう。
Googleでの口コミは名誉毀損になる?
Googleでの口コミは、名誉毀損になる場合もあります。名誉毀損の要件は、
- 社会的評価を下げる可能性がある
- 具体的な事実を挙げている
- 公然の場である
が満たされた場合です。
具体的な事実とは、「不正取引をしている」「食品偽装をしている」などの真偽を確認する対象となる口コミをいいます。また、社会的評価を下げるものかは常識で判断され、犯罪行為をしているなどの口コミなどが該当します。
ただし、「この店は美味しくない」などは個人の感想なので名誉毀損に該当しません。公益目的であり、口コミが事実であった場合も名誉毀損となりませんので、どんな口コミでも名誉毀損で訴えられるわけではないと覚えておきましょう。
Googleの口コミで業務妨害として法的措置を考慮できる場合とは?
口コミが業務妨害として法的措置を考慮できる場合は、
- 口コミが原因で売上が減少した場合
- 個人を特定して脅迫などがある場合
- 口コミが起因して業務に支障が生じた場合
が挙げられます。
口コミが原因で売上が減少した場合
口コミが起因して客足が減り、売上が減少した場合は法的措置を考慮できます。事実でない嘘を含んだ悪質な口コミによって商品やサービスの信用が落ちてしまい、結果的に売上が下がった場合は業務妨害といえるでしょう。
この場合は法的に訴えることも可能なので、もし被害に合ってしまった場合は検討すべきです。また、すぐに口コミ削除申請を出して、被害を最小限に食い止めましょう。
個人を特定して脅迫などがある場合
個人を特定して脅迫をする口コミは、危害を及ぼされる危険性があるので法的措置対象となります。実際に危害を加えられていなくても危険性があることに変わりはありません。
早急に警察に相談し、自身の身を守ることはもちろん、相手を調べるようにIPアドレス開示などを行ってください。相手に恐怖を与える口コミは脅迫罪にも該当するため、遠慮することなく法的手段に訴えるといいでしょう。
口コミが起因して業務に支障が生じた場合
嘘の口コミにより業務に支障が生じた場合も法的措置を考慮できます。これは、偽計業務妨害と呼ばれており、売上に影響がなくても営業妨害とみなされるからです。
たとえば「料理に虫が入っていた」などの口コミは、店の信用を落とします。
その結果、信用できない店と烙印を押されてしまい、客足が遠のくだけでなく更なる悪い口コミが増える可能性も否定できません。すると店の信用はさらに落ちて、直接のクレーマーが出るなど、結果的に業務に支障も出てくる可能性があります。
Google口コミで業務妨害を受けた際の対処法
それではGoogle口コミで業務妨害を受けた場合、どうすればいいでしょうか。
具体的には
- 口コミが事実ではないことを証明する
- 弁護士に相談する
- 危害を咥える胸が記載されている場合は警察に相談する
を行うといいでしょう。
口コミが事実ではないことを証明する
書かれていた口コミが事実でないと証明できれば、嘘の内容であったということでできます。口コミが事実でないならば、書かれていた内容は嘘と判断されるので、評価も回復できるでしょう。
また、口コミを書いた人を訴えることも可能です。
どんなに書かれた口コミが嘘だと言っても信じてもらえないので、しっかりと証明しましょう。
弁護士に相談する
業務妨害を受けた場合は、弁護士に相談して今後の対処を検討するといいでしょう。法的に訴えるのか、それ以外にも書かれた口コミに対する返信などの工夫を助言してくれるはずです。
自分たちだけで解決しようとせず、法律のプロに相談して問題解消に向けて動き出すといいでしょう。その中には法的に訴えることがあるかもしれませんが、その際も弁護士ならば然るべき行動を指示してくれるはずです。
費用がかかるデメリットはありますが、確実に解決したい場合は弁護士に相談するのがおすすめの方法となります。
危害を加える旨が記載されている場合は警察に相談する
危害を加える、脅迫されている口コミの場合は、命や怪我をする可能性があるので早急に警察に相談しましょう。すぐに動いてくれないかもしれませんが、身辺警備などを行ってくれる可能性は高いです。
まずは自分や家族、身の回りの人の安全を確保することが重要となりますので、すぐに警察に連絡し、状況説明を行ってください。
Googleの口コミで営業妨害になることを理解しよう
本記事をまとめると、
- Googleの口コミは自分ではかんたんに削除することはできない
- もし削除したい口コミがある場合はGoogleに削除要求をしなければならない
- 必ずしも全ての口コミが削除されるわけではないが、Googleポリシーに違反しているものは削除される
- 危害や脅迫を仄めかす口コミがあった場合は、早急に警察に相談すべき
- 業務妨害があった場合は弁護士に相談し、今後の対処を検討する
誰もがかんたんに書き込めるGoogleの口コミが原因で業務に支障が出る恐れもあります。しかし、公共性からすぐに口コミを削除できるわけではありません。
そこで、弁護士や場合によっては警察に相談するといいでしょう。本記事が、Googleの口コミで業務に支障が出ている人や営業妨害にあっている人の参考になれば幸いです。