アドベリフィケーション対策に有効なツールとは?リスト作成でWeb広告を管理!

アドベリフィケーション,対策

アドベリフィケーションは最善な広告運用ができているかを検証する取り組みです。
安全な広告運用を管理するアドベリフィケーションにはどのような対策が有効でしょうか?

この記事ではアドベリフィケーション対策に有効なツールの種類や使い方について解説!
アドベリ対策に有効とされるリストの管理方法や主要ベンダーを紹介します。

適切なアドベリフィケーション対策で広告を効率的に運用しましょう!

<この記事で分かること>
・アドベリフィケーション対策は何故必要?
・アドベリフィケーションはどれぐらい浸透している?
・アドベリフィケーションに有効なリスト作成の方法とは?
・おすすめのアドベリフィケーション対策ベンダーを知りたい!

広告運用に欠かせないアドベリフィケーション対策

アドベリフィケーション,対策

安全かつ効率的にWeb広告を運用するためには有効なのがアドベリフィケーションという考え方です。

アドベリフィケーションは複雑な広告運用を改善することに役立つツールです。
その他にも、アドフラウドといった不正広告を防ぎ、ブランド毀損や広告費の流出を防ぐ効果を期待できます。

アドベリフィケーションとは?

アドベリフィケーションとはWeb広告が広告主の意図に沿った条件で配置されているかをチェックすることです。

アドベリフィケーションのメリットして、以下3点が挙げられます。

  • アドフラウドを防げる
  • ブランド毀損を防ぐ
  • 広告の運用効率を改善する

アドフラウドを防げる

アドベリフィケーションを実施することによって、アドフラウドを防げます。

アドフラウド(不正広告)とは広告費を不正に騙し取るスパム行為です。
例えば、ボットなどによって広告のクリック数やインプレッション数(表示回数)を不正にカウントすることによって実態のない広告費が発生してしまいます。

アドベリフィケーションによってアドフラウドを防ぎ、無駄な広告費の流出を防げるのです。

ブランド毀損を防ぐ

アドベリフィケーションによってブランド毀損を防げます
広告掲載先をチェックすることで、違法サイトなど不適切なサイトへの広告掲載を防止できるのです。

違法サイトに広告を掲載していると、違法行為に加担しているのではないかとユーザーに疑問を持たれてしまいかねません。
アドベリフィケーションによってマイナスなイメージを持たれる掲載先への広告掲載を防げるのです。

広告の運用効率を改善する

アドベリフィケーションによって広告の運用効率を改善できます。

例えば、広告効果の少ない掲載先には広告掲載をストップするなどの対策がとれます。

広告効率の良いサイトへ重点的に広告することで、広告を効率的に運用できるのです。

アドベリ対策を実施している企業は少ない?

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2022年現在、アドベリフィケーションを導入している企業は少なく、まだ広告業界にアドベリフィケーションの考えは浸透していないと言われています。
それでも、徐々にアドベリフィケーションによる広告運用の必要性は注目されつつあります。

ITの進歩につれてアドベリフィケーションは注目を高めていくでしょう。

アドベリフィケーション市場

MOMENTUM社がインターネット広告代理店に対して行った調査「アドベリフィケーション意識調査2020」によると、広告代理店がアドベリフィケーション(アドベリ)を実施しているのは45%前後という結果でした。

また、「アドベリフィケーション」という言葉を認知しているかという調査は56.8%という回答結果でした。

アンケート内容回答結果(2018年)回答結果(2020年)
「アドベリフィケーション」という言葉をしっているか?31.4%56.8%
「アドベリフィケーション」対策をしているか?
(ブランドセーフティ)
21.4%48.8%
「アドベリフィケーション」対策をしているか?
(アドフラウド)
13.4%44.4%
「アドベリフィケーション」対策をしているか?
(ビューアビリティ)
15.9%41.5%
出典:アドベリフィケーション意識調査2020|モメンタム株式会社

2018年の同調査と比べると数値は改善しているものの、広告業界にはまだアドベリフィケーションは浸透していない結果であるといえるでしょう。

今後、Web業界においてITの進歩は加速していくことも考えられるため、アドベリフィケーションは注目を集めていくと見られます。

ブランドセーフティ

ブランドセーフティはブランドの安全性に関する考え方です。

アドベリフィケーションを実施することで広告掲載によるブランド毀損を防ぎ、ブランドセーフティを保てます。

ビューアビリティ

ビューアビリティ(viewability)とは掲載された回数が実際にユーザーから見られたかという考え方です。

広告がWebページに掲載されたとしても、実際にユーザーから見られなければ広告の期待はできません。

例えば、Webページの先頭に掲載されている広告はビューアビリティが高いといえます。
逆に、Webページの1番下に掲載されている広告は読み飛ばされてしまう可能性が高く、ビューアビリティが低い状態です。

アドベリフィケーション対策に有効なリスト作成

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アドベリフィケーション対策に有効なのがブロックリストやセーフリストを作成することです。
広告を配信したいリスト、あるいは配信したくないリストを用意することで広告の掲載先をあらかじめコントロールしようという考え方です。

ただし、悪意のある不正業者は企業が作ったブロックリストをすり抜けようとあらゆる手を使ってきます。

適切なアドベリフィケーションを行うために必要なリストの作成方法について確認していきましょう。

ブロックリストとセーフリストを作成する

アドベリフィケーション対策で一般的なものがブロックリストとセーフリストを作成することです。

広告を表示したくないサイト、あるいは広告を表示したくないリストを作成してあらかじめ広告掲載先をコントロールできるようにします。

ブロックリスト広告を表示したくないサイトをリスト化
セーフリスト広告を表示したいサイトをリスト化
ブロックリストとセーフリスト

ブロックリストとは

ブロックリストは広告を表示したくないサイトをリスト化したものです。

例えば、広告主の評判を下げるような違法サイトなどを指定することで企業ブランドを下げる広告掲載先を排除できるという使い方ができます。

ブロックリストのメリットは、既存の違法サイトやスパムサイトへの掲載先を制御できることです。
ブロックリストのデメリットは、新規の違法サイトやスパムサイトには対応が難しいことです。

セーフリストとは

セーフリストはブロックリストとは反対に、広告を表示したいサイトをリスト化したものです。

あらかじめ広告を掲載したい安全なサイトや広告効果の高いサイトのみを指定することで質の良いメディアにのみ掲載します。

セーフリストのデメリットはセーフリスト以外の広告掲載先には広告を掲載できないことです。

ブラックリストとホワイトリスト

ブロックリストとセーフリストは「ブラックリストとホワイトリスト」と呼ばれることもあります。
これらは呼び方が違うだけで、ほとんど同じ意味です。

一説によると、人種差別にあたる恐れがあるとして呼び方を変更したという説があります。

リスト作成の注意点

アドベリフィケーション,対策

ブロックリストやセーフリストを作成する際の注意点として、以下があります。

  • リストは最新の情報を更新しなければならない
  • 偽装ドメインには対応できない

それぞれの注意点や対策ポイントについて確認しましょう。

リストは最新の情報を更新しなければならない

リストは常に最新の情報の更新を続けなければなりません。
インターネットはリアルタイムで情報が更新され続けるため、古い情報はすぐに役立たなくなってしまうことがあるのです。

手動でリストを作成し続けるのは手間がかかりますし、人的コストもかかってしまうのです。

AIやロボットなどのテクノロジーを活用したリストの更新が求められます。

偽装ドメインには対応できない

ブロックリストを作成する場合、偽装ドメインには対応できないことに注意しなければなりません。

偽装ドメインとは、偽サイトがドメインを偽った成りすまし行為です。
ドメインの成りすましを行っているため、ブロックリストにドメインを指定しても正しい効果を得られないのです。

アドフラウドの一種にドメインの成りすましを行う「ドメイン・スプーフィング」というものがあります。
ドメイン・スプーフィングとは、サイバー犯罪者など悪意のある不正業者がWebサイト名を偽ってユーザーを欺こうとするスパムです。

セーフリストを作成する際は、ドメイン・スプーフィングに配慮したリスト作成が必要になります。

AI(人工知能)を活用したリスト作成

上記に挙げた問題を解決できるのがAI(人工知能)などのテクノロジーを活用したリスト作成です。
例えば、AIによって危険なサイトや安全なサイトを判定できます。

AIを活用したアドベリフィケーション対策においては、Webページに記載されている情報を判別して危険なサイトか安全なサイトかを判断します。
これにより、ブロックリストやセーフリスト本来の目的を達成できるのです。

このように、アドベリフィケーション対策ツールを使えば最新テクノロジーを活用した高度なリスト管理およびアドベリフィケーション対策が可能になります。
次の項からは、アドベリフィケーション対策ツールを提供しているITベンダーの機能を具体的に見ていきましょう。

アドベリフィケーション対策におすすめのツール

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ここからは、国内および世界で利用されているアドベリフィケーション対策ツールを紹介していきます。
以下は、国内で利用されている代表的なアドベリフィケーション対策ツールのベンダーです。

  • MOMENTUM
  • SPIDER AF
  • Integral Ad Science(IAS)

それぞれのサービスに関して、特徴やサービス内容を確認していきましょう。

MOMENTUM

Momentum株式会社は国内No.1のアドベリフィケーションのベンダーです。
企業が安全なデジタル広告配信をするための課題を解決し、無駄な広告費を排除します。

アドベリフィケーション対策に有効なブロックリストやセーフリストの作成を手助けるなど、広告の安全性を強化。

デジタル広告の課題に立ち向かうため、課題解決ソリューションを提供しています。

HYTRA

Momentum株式会社が提供する「HYTRA」はインターネット広告に潜むリスクを解消するツールです。
HYTRAとは「hyper transparency」の略称とされています。

HYTRAには以下4つのブランドがあります。

  • HYTRA DASHBOARD:リスク対策リスト提供プラットフォーム
  • HYTRA ANALYTICS:リスク解析サービス
  • HYTRA API:プラットフォーマー向けprebid機能実装サービス
  • HYTRA for Advertiser:ブロッキングバナー表示&計測サービス

HYTRAではブランドセーフティやアドフラウド、ビューアビリティの計測および対策を効率化します。

クライアント毎のカスタムロジックを構築し、アドベリフィケーション対策によって安全な広告運用を支援するツールです。

SPIDER AF

SPIDER AFはアドフラウド(不正広告)を検知して無駄な広告費を排除するツールです。

不正クリックや不正アクセスをブロックし、広告費の無駄を削減。
過去には無駄な広告費を最大20%削減したという事例も報告されています。

アドフラウドの排除は企業広告をブランド毀損のリスクからも保護します。

Integral Ad Science(IAS)

Integral Ad Science(IAS)はアドベリフィケーション対策のグローバルリーダーとなる会社です。

全世界で111カ国の導入実績があり、世界の大企業との提携によってインターネット広告に潜むリスクを排除します。

アドベリフィケーション対策のほか、アドフラウド対策やブランドセキュリティ対策など安全で効率的な広告運用をサポートします。

適切なアドベリフィケーション対策で広告を効率的に運用しよう!

アドベリフィケーション,対策

アドベリフィケーションは効率的かつ安全な広告運用に欠かせません。

広告業界にはまだアドベリフィケーションの考えが浸透しているとは言えない状況ですが、少しずつ重要性が認識されつつあります。

アドベリフィケーションの具体的な対策としては、ブロックリストやセーフリストを作成することで広告掲載先を事前に識別することが有効です。
また、AIやロボットなどのテクノロジーを活用して広告掲載先の安全性を判断することも効果的です。

国内や世界にはアドベリフィケーション対策ツールを提供しているベンダーが多く活躍しています。

安全かつ効率的な広告運用を実現するアドベリフィケーションについて見直し、導入を検討してみてください。